今回ご紹介する作品は、『ヤマトタケル』です。
作者は「機動戦士ガンダム」のキャラクターデザインで知られる、安彦良和さん。現在は漫画家として活躍されています。
ヤマトタケルは古事記と日本書紀でかなりキャラクターが違いますが、本作は日本書紀寄り。真面目な好青年のヤマトタケルの生涯が、作者が考える古代日本の姿と共に描かれます。
基本情報
作者:安彦良和
単行本:全6巻
単行本発売年:2013年~2018年
連載:サムライエース、ComicWalker(完結)
舞台、作品傾向
時代:初期天皇の時代
シリアス・ギャグ度:シリアス寄り
おすすめポイント
- 作者による古代日本の考察が興味深い
- 作者が実在したと確信する真摯な性格のヤマトタケルを応援したくなる
あらすじ
纒向(まきむく)ヤマトの皇子・小碓皇子(オウスのみこ)は、兄・大碓皇子(オオウスのみこ)や友で臣下の武内宿禰(タケウチノスクネ)共に、奴国(なこく)・筑紫ヤマトを訪れていた。乱れているこのクニに二心があるのではないかと疑う、大王(おおみかど)の使いだった。
詰問を受けた長老は、国が荒れているのは背振(せぶり)山に住む賊・川上タケルがのせいだという。その夜、一行は賊に襲われる。奴国の者が手引きしたと疑うスクネ。長老の首を切り、服属の証として川上タケル討伐に協力しろと強要する。
討伐に向かう皇子の軍勢。しかし奴国の人間が非協力的なため苦戦する。そんな皇子に、スクネは捕らえてきた蛮族の女子を見せる。彼女は川上タケルの娘だった……!
登場人物紹介
小碓皇子(オウスのみこ)
纏向ヤマトの皇子。倭童男(やまとおぐな)とも呼ばれる。
真面目な性格で、武力にもすぐれる。
後にヤマトタケルの名を得る。
大碓皇子(オオウスのみこ)
小碓皇子の双子の兄。
小碓は父の跡継ぎだと言うが、気弱で、スクネには王の器ではないと思われている。
武内宿禰(タケウチノスクネ)
王の臣下。小碓の幼なじみ。
激しい性格で、小碓には複雑な感情を抱いている。
大帯日子(オオタラシヒコ)オシロワケ王
西国遠征を計画した、ヤマトの王。小碓と大碓の父。景行天皇。
まとめ
『ヤマトタケル』を紹介しました。
安彦良和氏の描く古代日本の世界、ヤマトタケルの一生を堪能できます。
全6巻で完結済み。同作者の関連作に『ナムジ』『神武』という作品もあります。