今回ご紹介する作品は、『あをによし、それもよし』です。
ミニマリストの会社員・山上(やまがみ)が奈良時代にタイムスリップ。素で最高にミニマルな暮らしができる奈良時代を満喫します。
そしてそんな山上のおかげで地味に出世していく下級役人・小野老(おののおゆ)。
トップの権力闘争とかではなく、ちょっと下の方の立場で、ゆるく奈良時代が楽しめます。
基本情報
著者:石川ローズ
単行本:既刊3巻
発表:2018年~
連載:グランドジャンプむちゃ(休載中)
舞台、作品傾向
時代:奈良時代、(現代)
シリアス・ギャグ度:ギャグ
おすすめポイント
- 奈良時代の生活をミニマリスト視点でゆるく楽しめる
- 主要人物は歌人。ちょっと和歌に詳しくなれるかも
あらすじ
ある日、会社員・山上(やまがみ)は奈良時代にタイムスリップしてしまった。
そしてバッタリ現地の男性に出会い、彼の家に厄介になることに。出会った相手は小野老(おののおゆ)。都の下級役人だった。
山上は事態に戸惑うどころか、ご満悦。この時代は最高にミニマルだという。山上はミニマリストだったのだ。
ミニマリストの暮らしを満喫する山上。物の無い家、天然でシンプルな食器、天然素材の服。
ある日都を見た山上は、それが奈良時代の平城京だと理解する。「あをによしって感じするもん」と山上。
そのフレーズが都の貴族の間でブームとなり、老は出世をするのだった。
他にもゆるいキャラクターたちが登場。後に彼らと和歌サロンを開くことになる大伴旅人(おおとものたびと)、逃亡農民の余(あまり)、鹿のスガちゃん、そして現代のカリスマミニマリスト・フジワラさんは実は……。
そんな奈良時代ライフを送る山上は、後に山上憶良(やまのうえのおくら)と呼ばれるようになるのだった。
登場人物紹介
山上
会社員をしていたが、突然奈良時代にタイムスリップ。
ミニマリストで、ミニマルな奈良時代の生活を気に入る。
老には山上(やまのうえ)と呼ばれる。
後に歌人の山上憶良として知られるようになる(予定)。
小野老
都の下級役人。山上を家に置いてくれ、山上のおかげで地味に出世していく。
実は後に万葉集に残る歌「あをによし 奈良の都は 咲く花の にほふがごとく 今盛りなり」を作ることになる人物。
まとめ
『あをによし、それもよし』を紹介しました。
ミニマリスト視点で見る奈良時代を、個性的な登場人物と共にゆるく楽しめます。
そんな彼らですが、実はみんな名を残す歌人なんですよね。
単行本が2020年発売の第3巻で止まってしまっていますが、続きを待ちたいところです。